Sýnir færslur með efnisorðinu [表現]. Sýna allar færslur
Sýnir færslur með efnisorðinu [表現]. Sýna allar færslur

20071202

[表現]sinsan hukuoka

  • 「何なんだこれ!」と怒ったようにつぶやいたりしていて
  • 満月と寒さとしめきりが重なり、情緒不安定な三連休を迎えまし

歴史の澱
  比喩的な表現。googleで検索してもなぜかこの語に関する直接的な説明はすぐに見当たらない。
  使われ方としては、
  1. 現代におけるある場所、ものに対して「歴史的な雰囲気を感じさせる」という意味の単なる比喩表現。ただの「歴史」と同義の場合が多い。
  2. 歴史の底に澱として沈んでしまった歴史。忘れられてしまった歴史、顧みられない歴史・過去のことなどネガティブな意味合いで使われることが多い。
  3. 普段は忘れられ、顧みられなくなっているが、それ以降の歴史に何らかの影響を及ぼしていると見受けられる歴史。

20070608

[表現]辛酸なめ子『自立日記』

辛酸なめ子『自立日記』文春文庫PLUS

教養を無駄遣いしている感が文章に表れていて面白い。サブカル好きにはもちろん、普通の人にも面白く感じてもらえる路線。離人的な文体で日々の雑感を綴る。「毒を吐く様が面白い」と評価されているようだが、面白いのは毒そのものではなくて彼女の「想像力」といったところ。彼女の使うボキャブラリーや比喩などからそのことが窺える。ボキャブラリーや独特の比喩を駆使できているため、辛酸なめ子の文章は面白く感じる。香山リカの『多重化するリアル』ではないが、離人感覚を笑いにうまく転化している、という印象を受ける。



P161
[内臓日記]
「腸が激しく蠕動している。今日は腸の調子がいい!テルペン化合物のおかげか?チャンス到来とばかりに括約筋をゆるめ、#8B4513色をした固体を外界へと押し出した。すると同時に、胃液の漏出も活発になり、急激に空っぽの空間に物を欲し始めた。
    (略)
 賑やかな消化器官とは対照的に、子宮には穏やかな時間が流れている。
 ここ最近、子宮には特に大きな仕事がない。凪の時期はいつまでつづくのだろうか?これを不満に思ってか、たまに自分の存在を知らしめるかのように二本の腕のごとき卵管を震わせ、絞り上げるような痛みを発生させる。」

P42
「途中、おじさんが船頭のおじいさんに向かって、「舟を漕いでいる竹竿が折れたら、どうするんですか?」という素朴な質問を投げかけた。船頭は、「その場合、自分のサオで漕ぐから大丈夫です」と即答した。おばさんたちは「あ~らぁ、ウフフフフ」と嬌声と笑いが入り交じった反応を示した。わたしも一緒に笑いたかったけれど、この場合未婚の娘として求められるとおり、困ったような笑いを浮かべ、顔を赤らめてうつむくことにした。または、首をかしげて「サオって何のことですか?」と聞いてみても良かったかもしれない。」

P44
「ケーブルカーで登る途中、線路脇の草刈りをしている年配の男性が、その女乗務員と目が合った時、ニヤッと笑いかけた。その笑いは「お前の体を知っている」または「昨晩は最高だったよ」と語っているようで、のどかな遊園地に似つかわしくない淫靡なものを感じた。」

P49
「仕事中も構わず蟻がどんどん脚に登って来るので、全然仕事にならない。蟻を手で払いのけたら手にじかに「アリ」という感覚が伝わり、脳天まで突き抜けて行った。ヘレン・ケラーがサリバン先生と水に手を触れて、「Water!」とひらめいた時のような衝撃だった。アリをさわって「アリ」という感覚がするのは言霊の力なのだろうか。」

P70
「(エレベーターの)「開」ボタンを押して、営業マンの笑いがはがれ落ちる瞬間を見たい衝動にかられた。しかし、そんなことをしたら、自分が傷つくだけだと思い直してやめた。」

P71
「なんでもあなたについて話してごらんなさい」とサムは言いました。なので、嫌々ながら年齢や職業や住んでいるところについて話しました。不思議なのは、わたしが何か英語で言うたびに、サムは「Great!」「Exellent!」と、かすれた声で賞賛の言葉を投げかけてくれるのです。まるでここは英会話教室ではなく、一種の風俗のようです。何の目的もなく他国の言葉を学ぶのは、その国の文化を侵犯し、レイプするようなものなのかもしれません。これは、お金で買った言葉によるプレイという感じがしてきました。そう思うと授業料も決して高くありません。」

P74
「わたしがイラストなどを書いていると言うと、「じぁあ、世界で活躍できるといいですよね、ジミー大西みたいに!」などと言うのです。ジミー大西という名前は、もしかしてわたしのどこかに彼を連想させるものがあって出て来たのかと思うと、ちょっと女として暗い気分になりました。」

P87
「従業員は全員ボーダーの服を着ていました。フランス文化にとらわれた囚人であることを象徴しているようです。」

P98
「その原因は、ゴツゴツしたガーリックの破片だった。塩辛くて酸っぱい、そしてニンニク臭い!という、今までにない組み合わせ。たとえるなら、男子校に入学したばかりの痩せた美少年に目をつけた、ラグビー部のガッチリした男臭い上級生が、放課後、新入生を呼び出して何の前触れもなしに、突然唇を奪ったような衝撃。酸っぱい男の汗、汗以外の液体、精と青、そんなものをすべて包んだようなヨーグルトだった。最初はただびっくりさせて、それがだんだん病みつきになるような危険な魔力を秘めている。題して「おれの味を忘れられなくしてやるぜ」。」

P165
「代々木上原のペットショップで、かわいい犬が売られていた。かわいさと媚を全身で表現し、娼婦のように「買って」光線を発していた。」

20070531

[表現]乙一 白

『さみしさの周波数』角川スニーカー文庫

未来予報
  • 「中学生や高校生の友達もいて、そういった年上の人たちは僕にとってほとんど恐怖だったのに、彼は親しげにコカ・コーラのペットボトルを回し飲みするのだ。」22
  • 「しかしあれはどうも男らしくない気がして好かんのだ。だって耳を覆う部分がふわふわしているのだ。あれは女子供がつけるものであり、男子高校生がつけるものではない。」30

『暗いところで待ち合わせ』幻冬舎文庫
  • 「トイレで少し吐いた。恐ろしかった。」13
  • 「しかし今、ミチルの周囲はいつも暗い。お化けを恐がるためにはまず、声で時刻を知らせてくれる時計に今が夜かどうかを聞くか、カズエに辺りが暗いのかどうかをたずねなくてはならない。今もお化けは少し恐い。だから夜になると、自分には関係ないのに一応、電気をつける。それでも、家の中という限定つきで、暗闇は毛布のように心地よくなった。」14
  • 「食器たちの抗議活動だったのだろう。」18
  • 「この家の持ち主である本間ミチルが、二時間以上前からずっと、石油ストーブの前で寝転がっている。」22
  • 「だったんです。」「どうするのー!?」
  • 「ただ、毎日を寝転がって過ごしているだけだ。」
  • 「その人物は、パンの残りが少ないことを憂鬱に思うけちな女が存在するなどど、思っていなかったのだ。」89
  • 「そういえば、前の写真、現像したけど、ほしい? いちおう、ほしい。 ミチルはそう答えながら、画像が凹凸なって表現される写真が発明されればいいのにと考えた。」97
  • 「音を立てないように気をつけて、窓についた水滴の曇りを左手で拭った。左手のひらが、冷たく濡れる。部屋の中は暖かいはずだったが、手についた水滴の冷たさが腕を伝わり、背中から足先まで抜けた。」22

『平面いぬ。』集英社文庫

BLUE
  • 「手作りのぬいぐるみを売って細々と生活している」176
  • 「ぬいぐるみ一体分を切り抜いても、骨董屋で手に入れた生地には余裕があった。まだいくつかこの生地でぬいぐるみが作れそうだと思い、ケリーはうれしくなった。」178
  • 「湿ったベッドに倒れこむ」181
  • 「ぬいぐるみとして生まれたブルーにとって、子供に愛されることは生きる理由そのものだった。子供にだきしめられる以外の生き方など最初から知らなかった。一度でもいい、いつか自分がばらばらにされるのなら、ウェンディが他のぬいぐるみにそうするように、ただあたり前にだきしめてほしかった」207
  • 「ケリーに会いたくなった。またあの頃のようにみんなでモノポリーをして遊べたらどんなに楽しいだろうと考えた。泣きたかったが、ぬいぐるみに涙腺はなかった。」218
  • 「子供に喜んでもらえるといい。ブルーは期待で胸の縫い目がはりさけそうだった。」192

20070530

[表現]田中ロミオ・山田一

ライター・田中ロミオの作品から。気に留まった表現、語彙を抜粋。

家族計画
  • 「胸を張って、名誉と命にかけて、法的実行力をともなった誓約書にサインと拇印を押したものにかけて、そう断言できるのかしら?神かけて、天と地にかけ て、インディアンの掟にかけて、ハンムラビ法典にかけて、主君の名にかけて、誓うことができるのかしら?あなたの言うところの好意が、何ら邪心のない汚れ なき心から生まれ出た完全で一分の隙もない徹底的絶対的かつ完璧で純粋な究極人間愛に基づく『好意』であると───青葉は息を吸った。言えるの?」

setsuei
  • 「木訥で言葉少なな人」
  • 「つまらない考えに耽溺してしまった」
  • 「子供じみた焦燥に駆られ」
  • 「悲しみは曇りガラスを透かした太陽のように曖昧で不確かだった」
  • 「外は寒いばかりで、低い冬の空はこの家と同じに狭く息苦しい」
  • 「世界を覆っていた真っ白い色彩に目を細めた。まるで白い闇。視界を失っていたのはほんの一瞬だ。目が慣れてしまえば冬の光はなんの力も持たないことがわかってしまう。」
  • 「頬が切れるほど寒い」
  • 「バカ、ブス。なけなしのボキャブラリーを総動員して、精一杯の捨て台詞を投げ捨てる」
  • 「小さく嬌声が挙がった」
  • 「紫色の朝焼けに滲んだ庭」
  • 「黒い帳の向こうから、なにか怖いものに見つめられているような感覚」
  • 「祭りの余韻にあてられて、ぼんやりとした頭を必死に巡らせるが、納得のいく答えはでてこない」
  • 「日々に追われる東京での暮らしの疲れが、湖水のように静かな時間に溶け落ちていくような-そんな心地のよい安らぎがあった。」
  • 「セピア色の記憶の宝石は、気づかなかっただけでまだまだこの土地に埋もれていた」
  • 「お月様きれいだね。 言葉のまま月を探す」
  • 「紫子は相変わらず歩くのが速い。その速さは春風みたいに闊達で、気分がいい。」
  • 「冬は切り離された異界が音もなくすぐ傍に帰ってくるときなのだろうか」
  • 「長い呼び出しの後で不意につながった受話器ごしの声は‥」

  • 「そばに居なければ縁というものは自然と遠のくのだ、と学校の先生に聞かされたことがある」
  • 「一人の人間を戸籍から抹消する場合、死亡以外には失踪宣告という法律の手続きがある。それをしないと、その人間は生きていることになり、相続や税金の問題が解決しないからだ。普通の失踪の場合は、八年経たたないと失踪宣告をすることができない。この場合-危難失踪なら一年でそれが行われることになる」

  • 老獪:経験を積んでいて、非常にわるがしこい・こと(さま)
  • 矜持:自信と誇り。自信や誇りを持って、堂々と振る舞うこと。きんじ。プライド。「犬みたい、という言葉が矜持に引っかかったが‥」
  • 泰然自若:少しも物事に動じないさま。「一人泰然自若としている」
  • 鬼の霍乱(かくらん):〔「霍乱」は暑気あたりの意〕いつも非常に健康な人が、珍しく病気にかかることのたとえ。
  • 荼毘に付す: 〔梵 jhpeta〕火葬のこと。
  • 霞を食う:〔仙人は霞を食って生きると信じられたことから〕俗世間を超越して生きる。

20070525

[表現]田中ロミオ『人類は衰退しました』

途中

・「でも、藪をつついて蛇を出す愚は避け、そそくさと自室に引き下がることにしました。幸運の原因を突き止めようとして幸を逃すことはないのです。」66
・「それは確かに楽で知的な仕事を望んではおりました。しかし無意味な仕事がしたかったのかと問われれば答えはまったくもってNOであり、要するにわたしは効率よく人生の充実が欲しかったのです。」53
・「さっさと知の高速道路にのって一人前になりたいのです。」51
・「そういった手管ですか。なんどか学者生活でくらいましたけど。」

20070311

[表現]阿部公房 『砂の女』

阿部公房『砂の女』新潮社 から

比喩表現・描写・薀蓄 をメモ

  • 映写機が故障したように、二人はじっと動かなくなった 147
  • ふいに、ひんやりと濡らしたハンカチのような影がおちた。雲が出たのだ 164
  • 苦痛が、そっと周囲の風景のなかに引いていく。 173
  • 見当をつけそこねて、はみ出してしまったようなはしゃぎかただ 178
  • 胃を吐き出して吠える、不安な犬 179
  • 静かだ!‥‥まるでゼラチンの底に閉じ込められているようだ 199
  • 手段の目的化による鎮痛作用 199
  • 野次馬的な好奇心だけは、もぎ忘れた柿の実くらいには熟しきっているにちがいない 88
  • 死んだ蠅の脚のような活字 101
  • 何度か鼻面をぶつけて、金魚鉢のガラスが通り抜けられない壁であることを、はじめて知った魚137
  • 罰とは、とりもなおさず、罪のつぐないを認めてやることにほかならないのだから 60
  • たしかに労働には、行先のあてなしにでも、なお逃げ去っていく時間を耐えさせる、人間のよりどころのようなものがあるようだ 177
  • 傷だらけの片道切符を、鼻歌まじりにしたりできるのは、いずれがっちり往復切符をにぎった人間だけに決まっている 181
  • 猛獣映画や、戦争映画のたのしみは、たとえ心臓病が悪化するほど、真に迫ったものであったとしても、ドアを開ければすぐそこに、昨日の続きの今日が待っていてくれるからなのだ 203
  • 互いに傷口を舐め合うのもいいだろう。しかし、永久になおらない傷を、永久に舐め合っていたら、しまいに舌が磨滅してしまいはしないだろうか 231
  • あてもなしに、ただ待つことに馴れ、いよいよ冬ごもりの季節が終わったときには、まぶしくて外に出られないということだって、十分に考えられるわけである 239
  • けっきょく砂地の乾燥は、単に水の欠乏のせいなどではなく、むしろ毛管現象による吸引が、蒸発の速度に追いつけないためにおこることらしい 259


故事成語・慣用句・その他言葉の意味

万事休す
  1. すべてが終わりである。もう何とも施すべき方法が無い 広辞苑
  2. すべてのことが休んでしまった。これ以上先に進まない 言葉のレシピ 語楽より一部引用 
  Webで調べてみると唐の李白の詩と宋史、この2方面から出典がある様。しかし、それぞれ成語のいきさつ話として納得のいくようなエピソードではないと感じた。というのも、この「万事休す」という語に関しては、「すべてのことが休んでしまった」という字面通りの現代語訳からでも、その意味が十分に伝わると思うからだ。検索をかけて引っかかった主な2つのエピソードは、成語の由来としての故事ではなく、使用例としての故事といった方がいいのかもしれない。


さいなむ(苛む)
  1. しかる。責める
  2. いじめる。苦しめる。むごく当たる。折檻する  広辞苑
「だが、そう思ったとたんに、ひどい屈辱に息をつまらせた。遠からず、女をさいなむ刑吏になりはてた自分の姿が、まだらに砂をまぶした女の尻の上に、映し出されるような気がしたのだ。」 61


賽の河原
  1. 小児が死んでから苦しみを受けるとされる、冥途の三途の河原。石を拾って父母供養のため塔を造ろうとすると鬼が来て壊す、これを地蔵菩薩が救うという。転じて、いくら積み重ねても無駄な努力 広辞苑
  2. 親より先に亡くなった幼児たちは極楽には行けず、本来なら不孝の罪によって地獄に行くところが、幼少のため、この賽の河原にとどまり、一つひとつ小石を積み上げる
  3. 参考:地蔵和讃


狼狽
  1. (「狽」は狼の一種。一説に、狼は前足が長く後足は短いが、狽はその逆。両者は常に共に行動し、離れると倒れて、うろたえることから)あわてふためくこと。うろたえ騒ぐこと。
  2. 「うろたえる」とは、不意の出来事に驚きあわてて、まごつくこと、とのこと。 広辞苑
 ※若干補足すると、「 この二つの動物はお互いを支え合って生活をしており、狼は狽無しに歩くことが出来ず、狽も狼無しには歩くことが出来ない。もし、この二匹が離れるようなことがあれば、動き回る事ができなくなってしまう」。そして、狽とは架空の動物であるとのこと。そんな架空の動物が、実際に存在する狼と行動を共にする理由がわからない。そこから「この意味の中の狼は現在の狼の事とは微妙に別物らしく、お互いがバランスを取り合って生活しているという意味の話に出てくる存在らしい」という説もある。また、現在、中国語で「狼狽」と言うと、日本とは異なり「散々苦しんだり、悩んだりする」という意味らしい。
 ※また、中国語で「狼」は牝狼を意味する(牡は別の字)こと等から、狼をメス・狽をオスと無理やり仮定した上で、「(前足の長い)狼の後ろに(後ろ足の長い)狽が乗る」というもう一つの説明を合わせて考えた結果、「狼狽」したのは他ならぬ二匹の、「オスがメスの上に重なっている状態」を見られたからかもしれない、と導く面白い解釈もある。たぶんそんなことはないと思うが‥
 ※参考
    http://page.freett.com/kiguro/z-gogen.html
    http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Ink/3399/sitteru0.htm
    http://tisen.jp/tisenwiki/index.php?%CF%B5%C7%E2

20070203

[表現]気なる表現



バカ編

「肺に青いバラが咲いて死ぬ奇病」 
※ヤングジャンプ。何でもロマンチックに美化してしまう少女マンガを少し小バカにした感じで使用。「青いバラ」という表現が新鮮な感じの極地。青バラ~」はゴスロリ・ビジュアル系なども同じ匂いがする。新鮮な表現だと感じつつ、ステレオタイプの印象を受けるのが面白い。普通の文脈で使ってもバカで面白い。

「ちょうちょ結びの高気圧が 君のハートに接近中」 
※GAOの溜池nowで流れた「金魚注意報」というアニメの歌詞。歌詞全体も天気用語の比喩で埋め尽くされている。「高気圧」に例えられているのは多分、恋する元気な女の子。そういうことが歌詞の一行で表現できているということはすごい。と同時に、普通の文脈で使うとちょっと面白いバカ表現になるので、いい。また、この歌詞には他にも「今日もはなまる」という表現もあり、能天気でバカで面白い。

「目でピーナツをかめ!」
※ドラえもん。ジャイアンがのび太と何かの賭けをして、その敗者がやる罰ゲームとして提案。目でものをかむという、(字面どおりに考えるなら、目の機能からすれば論理的に不可能な)無茶なことを言い出すジャイアニズムに感服。漫画の中ではのび太が結局負けて、まぶたでピーナッツを挟んでいた。言い方が面白いし、その無茶な言い方の背景にジャイアンの考え方が見え隠れしていて、「ジャイアンだからこの言い方にしかならない」と変に納得してしまうところもまた、面白い体験だった。



文学的比喩表現編

「銀の針の様な ほそくきれいな声」 ※宮沢賢治 「黄色いトマト」

「ピタゴラス派の天球運行の諧音です。」  ※宮沢賢治 「シグナルとシグナレス」

「かま猫はもうかなしくて、かなしくて頬のあたりが酸っぱくなり、そこらがきいんと鳴ったりするのをじっとこらえてうつむいておりました。」  
※宮沢賢治 「猫の事務所」。悲しさのあまり、悲しくて頬のあたりが酸っぱくなったり、そこらがきいんと鳴る感じというのが自分にとって何だかリアリティを感じた。悲しいときには本当にそうなるかも、とは思うが、実際そういう体験をしたことがあるのかないのかは思い出せなく、曖昧。しかし、その悲しい様は伝わってくるし、悲しさの在り方の一つとして共感もできる。悲しいを「悲しい」という言葉だけで表現するだけではなくて、悲しいときに体に起こる生理的な反応をやわらかい言葉で分析的に記述することにより生じている雰囲気がとてもいい。科学の態度を文学の態度の中に取り入れることによって、この「いい雰囲気」を作っている。