20070606

[Web]Webちくま連載 加藤典洋「21世紀を生きる生きるために必要な考え方」

webちくま  筑摩書房が展開するネットコンテンツ。ライターは十五人程度。

加藤典洋「21世紀を生きる生きるために必要な考え方」

Q76 子供を叱ることについて
  • 「そこにあるのは、第一に、喫煙は身体によくない、という風潮の中で、でも個人の嗜好でタバコを吸うのはオーケー、という嗜好の強さへの身体の反応(ま、僕 のコトバで言うと私利私欲となりますが)が、弱いということ、また、法律を含め、ルールというのは江戸時代のように、お上が作るのを下々が「守らなければ ならない」というものではなくて、「自分たちが決めて、自分たちが守る」自分たちの約束ごとだというルールの感覚(同じくこれが、公共性の感覚、ですね) が、身体に入っていないという弱さだったと思います。」
  • 「ご質問の方が、子供を叱れない、と感じるのも、こういうことが、どうも自分で確信をもてなくなってきていることの、現れだろうと思います。」「よく頭ごなしに叱るのはよくない、と言いますが、叱ることの中には、「頭ごなしに」叱る、相手に理解できるようにではなく、説得できないままに、叱りつけ る、という側面があります。どうも自分には叱れない、という感じが起こるのは、あることを叱るとして、なぜそれがいけないことなのか、子供にもわかるよう に説明することが自分にはできそうにない、と感じられるからでしょう。」「 というわけで、叱られることを通じて、頭がまだ理解しないことのうちに、大切なことがずいぶんとこの世にはあるらしい、ということを、身体が学ぶ、ということが、子供の身体感覚に入ります。」
Q83
  • 「質問をはっきりとしたくない。尋ねているわけではない。もし回答があったなら、それは回答者が勝手に何か書いているので、自分は知らないヨ、という感じ。そういう感じを与える人を、時々見かけます。コミットすることが負担になるのかもしれません。」

Engin ummæli: